yshkn’s blog

島根に長期出張中の文系卒ITエンジニアの日常

言葉が鍛えられる場所を読んだ

10点中8点

言葉が鍛えられる場所

言葉が鍛えられる場所

 

 著者は平川克己さん。

僕は一時期内田樹さんにはまっていて、色々と読み漁っていて内田さんと仲の良い平川さんのことも知っていたが、著書を読むのは初めてだ。
内田さんは政治関係の発信が増えてきてその内容にあまり賛同できず距離を置くようになった。
ただ過去の著書には色々とのある意見も多いと思う。
政治的内容の少ない著書ならまた読みたい。

 

本書は詩をメインテーマに置いたエッセイ集である。
石原吉郎黒田喜夫鮎川信夫吉本隆明谷川俊太郎、清水哲夫、吉野弘小池昌代ら近現代の詩人の詩を引用しつつ思索した18のエッセイをまとめたものだ。
正直本書についてはあまり解説ができない。
普段詩を読まず、取り上げられている詩人もほぼ全員知らなかったこともあり、あまり吸収できていないからだ。
ただ、安倍政権を批判している箇所がところどころでてきてウッとなりつつも、何度も読み返したいと思う本である。
シベリア抑留者で帰還後も不遇を受けた石原吉郎の絶望から生まれた詩とリービ英雄の詩を知れただけで僕の一回目の通読の価値は十分だと感じる。
詩の歴史の解説書ではないので体系だった知識は手に入らないが、その時々に引っ掛かり見つけ出せるような良いエッセイ集だと思う。